先日、こんな相談をいただきました。
※ご相談いただいた会社をA社さんとさせていただきます。
A社さん
「うちの会社への問い合わせはほぼ電話です。
どのように広告の効果測定をするといいでしょうか?」
A社さんのサービスはBtoC(個人向け)です。
問い合わせフォームも置いているのですが、お客様はほぼ100%、電話で問い合わせをするとのことです。
A社さんのホームページへの流入経路は
・ネットの広告(リスティング広告)
・GoogleやYahooで普通に検索
の2つがメインです。
「リスティング広告に毎月お金を使っているけど、成果が出ているのかよくわからない」と、ご相談をいただきました。
普通ですと、電話で問い合わせがあった場合、その電話をかけたきっかけが何なのかはご本人に聞いてみないとわかりませんよね。
A社さんの担当者もそのように考え、電話口で
「どのようなきっかけでお問い合わせをいただきましたか?」
とお聞きしていました。
しかし、お客様からは
「ホームページを見て」
という答えしか返ってこないとのことでした。
そのホームページをどんなきっかけで見たのかまで、踏み込んでお聞きするのは戸惑うとおっしゃっていました。確かに、問い合わせいただいたお客様に、そのようなことを根掘り葉掘りは聞けないですよね。
しかし、ホームページの場合、お客様に直接聞かなくても、かなり高い精度で効果測定ができます。
やり方をご紹介しますね。
アクセス解析でスマホでの電話ボタンタップを計測
まずはA社さんのホームページのアクセス解析を調べてみました。
その結果、A社さんへのアクセスの8割以上が、スマホからだとわかりました。
ネットの広告(リスティング広告)も、スマホからよくクリックされています。
A社さんは、BtoC(個人向け)の商売をしているという事なので、おそらくそうだろうと思っていましたが、予想通りの結果でした。
そこで、このような改善提案&実施をしました。
1.スマホで見たときに、タップで電話がかけらるようにする
スマホでホームページを見たときに、電話番号をタップすると電話をかけられるように変更。
見た目もボタンのようなデザインに変えて、タップしやすくした。
2.タップの数を計測できるようにする
ホームページ内の電話ボタンをタップした数や、経路をアクセス解析で把握できるように、GoogleアナリティクスとGoogleタグマネージャーを導入。
3.リスティング広告の設定変更
リスティング広告について、以下の設定変更をしました。
・Googleの広告とGoogleアナリティクス(アクセス解析ソフト)の紐づけ
・Yahooの広告とGoogleアナリティクス(アクセス解析ソフト)の紐づけ
こうすることで、スマホで電話番号をタップしたときに、その電話番号をタップした人が、「どこからホームページにアクセスしたのか?」が把握できるようになります。
Googleアナリティクスを導入すると、
・Googleから?Yahooから?ネットの広告から?
というデータはもちろん、
・どのページに最初にたどり着いたのか?
・広告の場合、どんなキーワードで検索したのか?
などもわかります。
データを調べた結果、A社さんの場合、ネットの広告(リスティング広告)が、あまり電話問い合わせに貢献していないことがわかりました。
せっかくお金を払って広告を出しているのに効果が出ていないとは、残念な結果となりました。
今後は、リスティング広告経由でも問い合わせにつながるように、いろいろと改善していく予定です。
Googleアナリティクスで電話ボタンタップ数を計測する方法の欠点
Googleアナリティクス(とGoogleタグマネージャー)で電話ボタンタップを計測する方法には、2つの欠点がありますので、ご紹介しておきます。
欠点1
パソコンでホームページを見て、ホームページに表示されている電話番号を、手持ちの電話で直接入力してかけた場合は、この方法では計測できません。
したがって、スマホでのアクセスが少ないホームページの場合は、あまり効果的ではありません。
欠点2
電話をかけるつもりはなかったのに、間違えて電話ボタンをタップしてしまう事ってたまにありますよね。
そんな場合も、「電話をかけた回数」として計測されてしまいます。
なので、電話ボタンは、「タップしやすく かつ 間違えてタップされない」ようなデザインや位置にする必要があります。
出来るか出来ないかを知っておけばOK
ここまでやり方を説明しましたが、ちょっと難しいですよね。
具体的なことは、私のような専門家がするので、そこまで深く知る必要はありません。
「スマホでの電話ボタンタップは計測できる」という事だけ知っていれば大丈夫です。
もしも、A社さんと同じような状況にある場合、私がお役に立てるかもしれません。
お気軽にお声をおかけくださいね。
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