最近、動画を撮影してYoutubeにアップしたからホームページに載せたいというご依頼を多くいただいています。
そんな時、このYoutube動画は、ページ内に埋め込んで、ページ内で再生できるようにすべきでしょうか?
それとも、Youtubeの該当ページにリンクさせて、Youtube内で閲覧できるようにすべきでしょうか?
ページ内に埋め込むのががベスト
これについて、私は、SEO的には、「ページ内に埋め込んで、ページ内で再生できるように」することをお勧めしています。
この記事では、私がそう考える理由をご紹介します。
※SEOとはGoogle等の検索エンジンで特定のキーワードで検索された際に自社ページを上位に表示させるための活動のことです。
■(前提)検索結果には、トップページではなく個別ページが表示される
Google等の検索エンジンから初めて訪問されるページを「ランディングページ」と言います。
日本語に訳すと、「着地ページ」です。
このランディングページのアクセス数について、私の体験談をご紹介します。
私は数多くのホームページを管理しています。
その中で、閲覧数がかなり多い、SEOに成功していると感じるHPのアクセス状況を見ると、ランディングページとしてのアクセス数は、トップページよりも圧倒的に個別ページが多いのです。
個別ページには、あることについての専門的な文章が入っています。
トップページはそれをまとめる目次のようになっています。
検索エンジン経由でアクセスされるのは、トップページではなく、専門的な文章が入った個別ページなのです。
全20ページ中、トップページが17位というくらいトップページは直接検索エンジン経由でアクセスされません。
つまり、誰かが何かを検索したときに、基本的にGoogle等の検索結果に表示されるのは、個別ページだと思っていいということです。
※社名等の固有名詞で検索される場合を除く
■ページの滞在時間の重要性
Googleは、「〇〇」と検索した人にはこのページを表示させたら役に立つだろうなあと考えて検索結果の順位を決めています。
調べ物をしているときに、
1.Googleで検索
2.出てきた検索結果をクリック
3.そのページを読む
4.ブラウザの戻るボタンで戻る
5.検索結果にある他のページをクリックする
という行動をとったことはありませんか?
その際、クリックして出てきたページがイマイチな場合すぐに戻るボタンを押して検索結果に戻るけど、ページの内容が望んでいたものな場合は長い時間そのページに滞在して読み込みますよね。
自分がまさに探していたページな場合は、ページ内のリンクから同HPの他のページに移動して、さらに他の情報を手に入れようとすると思います。
こういった行動を、検索ランキングに関連付けるようなGoogleの特許があります。
「暗黙のユーザーフィードバックに基づく検索結果のランキングの変更」
https://patents.google.com/patent/US10229166B1/
Google検索結果→ページ→Google検索結果という一連の行動について、ページにどのくらい滞在したかという時間を把握する方法についての特許です。
この時間の長短によって、「検索結果としてそのページを表示させて良かったのか、まずかったのか」を検証しているようです。
英語のページでめちゃくちゃ長いので、必要そうなところだけ日本語訳して抜粋します。
(略)
ユーザーがメインの検索結果ページでいつ、何をクリックしたかを追跡できます。
ユーザーがいつそのメインページに戻ったかを追跡できます。
(略)
クリックごとに収集される情報には、
(1)ユーザーが入力したクエリ(Q)
(野田注:クエリ=キーワードのこと)
(2)ユーザーがクリックしたページが何か
(3)ページの滞在時間(T)
(略)
時間(T)は、最初に検索結果をクリックした時間から、ユーザーがメインページに戻って別の検索結果をクリックするまでの時間を測定するものです。
(略)
たとえば、短いクリックはページが貧弱であることを示していると見なすことができるため、重みが低くなります(たとえば、クリックあたり-0.1)。
中程度のクリックは、潜在的に良好なページを示していると見なすことができるため、わずかに高い重みが与えられます(たとえば、クリックあたり0.5)。
長いクリックは良いページを示していると見なすことができるため、はるかに高い重みが与えられます(たとえば、クリックあたり1.0)。
また、ラストクリック(ユーザーがメインページに戻らない場合)は、適切なページを示している可能性が高いため、かなり高い重み(0.9など)が与えられていると見なすことができます。
(略)
よくわからない感じですが、要するに、「Google検索結果→ページ→Google検索結果」という行動をする際、ページに長い時間滞在している場合や、Googleの検索結果に戻ってこない場合は、Googleの評価が高くなるということです。
◎ページの滞在時間を増やすための動画を埋め込みましょう
- Googleの検索結果には個別ページが表示されがち
- ページの滞在時間が長いとGoogle的に高評価となる
ということをわかっていただけたと思います。
そこでYoutubeの話に戻りますが、個別ページに動画を埋め込むと、動画を見ている時間はページに滞在してくれます。
つまり、ページの滞在時間を増やすことができ、Googleに良い評価をもらえる可能性が高まるのです!
ということで、Youtube動画を作成してホームページからみられるようにする場合は、Youtubeにリンクさせるのではなく、ページに埋め込むことをお勧めします。
メールマガジン
週に1回、火曜日にメールマガジンを発行しています。
この記事のような、中小企業の経営者にお役に立つような情報をお送りしていますので、ぜひご登録ください。(無料)