ちょっと記事に書くのが遅くなってしまったのですが、
4月1日から「消費税総額表示」が義務付けれられることはご存知でしょうか?
例えば、税別で9,800円の商品の場合、今までは
9,800円(税別)
9,800円+税
などと表示しても大丈夫でした。
しかし、4月1日以降は
10,780円
10,780円(税込)
9,800円(税込10,780円)
というような、税込価格での表記が義務付けられます。
ちなみに、こちらは一般消費者向け(BtoC)のみの義務なので、企業間取引(BtoB)の場合は関係ありません。
私も、自社ホームページの値段表記を変えないとなと思い念のため国税庁のホームページを確認したら、BtoCのみとあったので更新をやめておきました。
■消費税総額表示のビジネス的デメリット
税込表記を義務付けられると、「9,800円」「2,980円」などの大台よりギリギリ下の中途半端な価格表記がしづらくなってしまいますね。
人はこのような端数がある価格を見ると安く感じるそうです。
9,800円は、9,000円のグループだと認識して、10,200円は、10,000円のグループだと認識するからです。
商品の値段はそのままで、単純に消費税込みの価格で表示すると、お客さんの購買意欲はちょっと減っちゃいそうですね。
9,800円という見栄えが10,780円となりますからね・・・。
ユニクロは全商品9%値下げして、
1990円(税別)
を
1990円(税込)
としました。
9%も値下げしてもこの中途半端な価格を維持したいということは、やっぱりこの価格の見せ方は売上に大きく影響するのかもしれないですね。
このような逆境にちょっとでも抵抗するため、価格設定に関しての心理的効果を2つご紹介します。
■価格設定の心理効果を利用したテクニック
◎1.名声価格
商品の正確な価値評価ができないものに対して、高いものの価値は高く、安いものの価値は低いと考える心理に合わせた価格設定です。
ロレックスの時計「これ200万円なんだゼ」とつけてているだけで気分が上がります。(私は持ってないけど)
こういう商品については、高ければ高いほどいいわけです。
逆に、ロレックスが1万円くらいで売っていたら絶対偽物だと思いますよね。
この心理的効果を利用すると、「なるべく高い値段設定にしよう。そうしたら、その商品自治の価値が高いと思われるよ。」ということになります。
桜餅が1つ350円で売られていたら、「相当こだわって作っている、おいしい桜餅なんだろうな。」と思いますよね。
◎2.松竹梅価格
低価格、中価格、高価格という品が並んでいたら、多くの人が真ん中の中価格の商品を選択します。
購入割合は、3:5:2だと言われています。
うなぎ屋さんで、松竹梅とあったら、竹のうな丼を頼んじゃいませんか?
マッサージだと、30分、60分、90分コースがあったら60分コースを選びがちかもしれません。
この心理効果を利用すると、今までのラインナップに高価格品を投入するだけで、顧客の平均購入価格を上げることができます。
今まで:
1000円
3000円
これから:
1000円
3000円←これが一番売れる
5000円←これもまあまあ売れる
このテクニックは、実は私もたまに利用しています。
3段階の価格を提示すると、やっぱり真ん中を選ぶ方が多いので、人間心理って面白いなあと思います。
消費税総額表示は、一般消費者向けの商売をしている会社全部に関わってきます。
チラシをはじめ、ホームページや店頭価格など、全ての価格表示を変えないといけないのですごく大変だと思います。
ホームページに関しては、もしお付き合いのある専門会社がない場合私のほうでお手伝いできますのでお気軽にお声をおかけください。
メールマガジン
週に1回、火曜日にメールマガジンを発行しています。
この記事のような、中小企業の経営者にお役に立つような情報をお送りしていますので、ぜひご登録ください。(無料)