Google内の自社ページ(Googleマイビジネスと言います)は、自分で積極的に作ることができます。
しかし、自社ホームページを公開するといつの間にかGoogleによって自動生成されていたりします。
昨年末から、複数のお客様から
「Googleページにある自社のクチコミを消したいんだけど、できますか?」
というようなご相談がありました。
自社のGoogleマイビジネスページに悪意のある人から否定的なクチコミをされてしまい困っているということでした。
Googleマイビジネスページは、Googleマップの検索結果にも出ますが、Googleで自社名を検索したときにパソコンの場合右側スペースに大きく表示されます。
結構目立つ位置にあるので、クチコミが悪いと営業的に困るわけです。
解決策として考えられるのは
「悪いクチコミを消す」
「クチコミ欄を閉鎖する」
「Googleマイビジネスのページを削除して再作成する」
でしょうか。
これができるかどうかを調べてみました。
Googleマイビジネスに書かれた悪いクチコミは消せるのか?
結論は以下の通りです。
自分で削除はできません。
Googleのポリシーに違反していれば、削除申請すれば消してくれるかもしれません。
Googleのクチコミ欄にマウスを持っていくと
旗のマークの「違反コンテンツを報告」というボタンが出てきます。
ここからGoogleに「このクチコミはGoogleのポリシーに準拠していないクチコミです」と報告すると、消してくれるかもしれないということです。
Googleのポリシーに違反するとは、例えばこんなことです。
クチコミに
・悪意、暴力的、不適切なコンテンツのいずれかが含まれている
・広告またはスパムが含まれている
・トピックに無関係な内容が含まれている
・利害対立に関係する内容が含まれている
など
しかし、悪意のありそうなクチコミを削除依頼してもGoogleさんは全然削除してくれませんでした。
この判断基準はかなり厳しいものだと思います。
Googleのクチコミ欄は閉鎖できるのか?
Facebookのクチコミ(レビュー)欄は閉鎖できるので、Googleもできるかな?と思い調べてみました。
結論は・・・
クチコミ欄の閉鎖はできません。
Googleマイビジネスのページ自体を削除できるのか?
最終手段として、Google内にあるクライアントのページ自体の削除を試みてみました。
管理画面に「リスティングを削除」と「閉業としてマーク」というボタンがありました!
「これはイケるかも!?」と思ったのですが、イケませんでした・・・。
この2つのボタンは、ページ自体の削除をするためのものではありませんでした。
「リスティングを削除」
これは、単純なページ削除ではありません。
「マイビジネスの自分のアカウント」と「ページ自体」の紐づけを削除するだけです。
単に自分が管理ができなくなるだけで、情報ページやクチコミは残ります。
「閉業としてマーク」
これをすると、ページに「閉業しています」というような表示がついてしまいます。
しかも、閉業したからといってページ自体が削除されるわけではありません。
閉業後も、検索時に表示されにくくなるだけで、かなり長い間ページ自体は残ります。
つまり、結論は・・・
Googleマイビジネスのページ自体の削除はできません。
結論
ということで、Google内にあるページのクチコミを自分で削除することは、基本的にはできないという結果になりました。
これ以外の解決策は以下のものが考えられます。
Googleマイビジネスに悪意のあるクチコミが書かれたら、
1.無視する
2.お詫びや反論を返信する→炎上の危険があるので慎重に
3.良い評価を集める
4.弁護士に相談する
根本的な解決にはならなかったり、お金がかかったりする方法です。
しかし、このくらいしかできることはないようです。
忘れられる権利
私が納得できないのは、「Google内に作られた自社ページの削除」をできないことです。
自社の情報なのだから、自社の好きな時に削除できてもいいのではないかと思います。
(コピーライトがGoogle側にあるのは重々承知しておりますが。)
最近「忘れられる権利」という概念が出てきていますがご存知でしょうか?
日本ではあまりこの権利を認めた判決は出ていないみたいです。
しかし、先日ブログに掲載した欧州連合の「EU 一般データ保護規則(GDPR)」には、この「忘れられる権利」が明言されています。
リンク:5月25日からGoogleアナリティクスの全データに保管期限が設けられるって本当?EU一般データ保護規則(GDPR)との関連も説明
「個人情報」に関する権利です。
世界の流れとしてはこの権利を認める方向にあると思いますので、そのうち日本も流れに乗るかもしれません。
その時、「法人に関する忘れられる権利」が認められるかわかりませんが、そうなれば、Google内にあるページの削除を自分でできるようにしてくれるかもしれません。
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